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工藤雄一さんの録音

e0125069_6353743.jpg2011年1月22日(土)の夕方、東京のピアニスト、工藤雄一さんと奥様の由夏さん、長男の洸大君(5歳7ヶ月)が無事にイェーテボリの空港に到着しました。 e0125069_6435818.jpg
皆様もまだご記憶に有ると思いますが、昨年の春、アイスランドの火山爆発による火山灰の影響で欧州の空港が閉鎖になって、多くの旅行者が足止めされた事が有りました。 工藤君達は、昨年4月に自己のトリオ(川本悠自さん/ベース、橋本学さん/ドラムス)でイェーテボリ郊外のNilento Studioで録音するべく準備をしていたのです。
僕も第38回スカンジナビアン・コネクションの直後で、日本から戻ってきたばかりでしたが、ストックホルムのGlenn Miller Cafeというお店に、彼等のトリオをブッキングしていたので楽器の手配等に奔走していたのでした。ところが火山灰の影響でそもそもスウェーデンに来られなくなってしまったのです!
結局、昨年春の工藤トリオの録音は中止になり、改めて今年1月末にNilento Studioで録音をする事となった次第。
今回の録音は残念ながらオリジナル・トリオの録音では無く、ボーヒュスレーン・ビッグバンドのドラマ−、ヨーラン・クローンに小生のベースで行う事になりました。シューマンとブラームスの曲も2曲録音しましたが、それ以外の8曲は全てオリジナル曲です。これがなかなか素晴らしいのです!
彼等とは数年前からの知り合いなのですが、奥様はジャズ・ボーカリスト。
工藤夫人の由夏さんは、自然科学系の大学の出身なのですが、音大のピアノ科を目指していた程で、ピアノの腕前も素晴らしく、その上に自分でも作詞作曲をされる方!特に息子さんが生まれてからは、子供をテーマにした曲を書かれており、『こどもたちへのラブソング』という素晴らしいCD他、多数のCDを出されている歌手です。
今回の録音でも彼女のオリジナル曲を3曲録音しました。
e0125069_6482053.jpg5歳の息子、洸大くんは、やはり音楽に囲まれて育っているだけあって、指揮者を目指しているとのこと!IQが高いのか、育て方が良いのか・・・とにかく5歳の(彼自身は5歳7ヶ月といっています!)子供と云うより、何だか10歳くらいの子と話している様な気がしてくる上に、ヨーラン・クローンと度肝を抜かされたのは、リハーサル中に彼が五線紙に ママの曲をバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバス、ドラムスという編成にアレンジして譜面を書いていたのです!(写真参照!)e0125069_6431898.jpgしかも、音階を正確にドレミファソラシドと、正確に歌う事が出来るのは、ちょっと凄い!まだ小学校にも通い始めていない5歳7ヶ月ですよ!(笑)しかも親に強要されたりしている節が無く、全く自分の意志でやっているのです。
ただ、可愛らしいのは、さっきまで話をしていると思ったら、バッテリーが切れたみたいによく寝てしまう点!それでいて、ホテルでは明け方に起きて、シューマンとかのMDを聴いているのだそうです!

Nilento StudioのスタインウェーDは、最近、一層、良くなっているのか、Lars Nilssonの腕が更に良くなったのか、とにかく素晴らしい音色です。
ヨーラン・クローンに云わせると『ECM級の良さ!』とのこと。
今回の録音作品について、何か新しい情報が入り次第ご報告させて頂きます。
ともかく、1月25日、26日で録音は完了し、27日と28日の2日間でミクシングを行い、彼等は29日に無事、東京に戻りました。

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CDと云えば、2月21日にスウェーデンの歌手、Minou MartiniのCDがリリースされます。メンバーは、トランペットのウルフ・アードオケル、テナー・サックスがスウェーデンを代表するサックス奏者のクリステル・アンダーソン、ピアノがトミー・コッテル、小生のベース、ドラムスがヘンリック・ヴァルテルというメンバー!
こちらの方も、是非、聴いて頂きたいと思います。
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by yasuhito_mori | 2011-02-02 07:00 | 録音

盲目の天才! Mats Öberg!

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皆さん、盲目の天才キーボード奏者、マッツ・オーベリ(Mats Öberg)をご存知でしょうか?
子供の頃から注目され、スウェーデン放送が彼の生い立ちを追ったテレビのドキュメント番組も有る位の人です。
15歳の時にフランク・ザッパのコンサートに行き、彼の曲を弾きまくって早速、ザッパ・バンドのメンバーになった人です。

Bohuslän Big Bandは、先週、イェーテボリ郊外のNilento Studioで、ワールドミュージックの大家、アレ・ミュラー(Ale Möller)と録音しましたが、その時のキーボード奏者がマッツ・オーベリでした。

彼の特技はいろいろ有るのですが、先日、初めて知ったのは、彼が物や人の名前を、逆読みすること!・・・・つまり、例えばマッツ・オーベリと云う彼の名前をオープンリールのテープレコーダーで録音して、それを逆に廻した時の音声を、そのまま云えるのです! これは最高に傑作でした!
記憶力も凄い人で、小生のオリジナル曲も歌ってくれました。もう16年程前に一緒に演奏した時の事を憶えているのです。
そして、この耳の良さ!
本当に凄い人です。
Lars Janssonの代役で参加した時に初めて知り合ったのですが、Larsの曲は、一度聴いただけで同じヴォイシングで演奏し「これで良いのかな?」とか云われて、驚いた事を今でもハッキリと覚えて居ます。

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彼は、"Mats & Morgan Band"というバンドをやっていますが、これがまた凄いのです。

http://www.morganagren.com/

マッツが使用しているキーボードは、勿論「NORD」です。
ボーヒュスレーン・ビッグバンドとのリハーサルの時に、何かの不具合が有りましたが、即、修理できてライブ・コンサートも録音もバッチリでした!

彼はハーモニカも素晴らしいし、ソロの途中で歌が出て来る事も良くあります。
http://www.youtube.com/watch?v=OErXQHjxls4&feature=related


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16年程昔ですが、ピテオという北スウェーデンの都会でコンサートした時、彼の地のジャズ協会のおッサンが、全員の名前を完璧に間違えて紹介した事が有りましたが、その時の事もマッツは覚えて居て、会う度にその話が出て来ます。
そして、そのピテオでの1部と2部の間の休憩で、マッツ・オーベリとそのおッサン、サックス奏者のヨーナス・クヌートソンが喋っていたのですが、僕が同席したら、そのおッサンが、「森!君は長年スウェーデンに住んでいるけど、日本の音楽の事を考える事はあるか?」と質問してきました。
僕が回答する前に、「ちょっと待てよ!・・・マダム・バタフライ!・・・あれは日本の音楽だよナ!・・・アメリカの士官とゲイシャガールの話!・・・」(笑)

この会話をマッツ・オーベリが全て録音していて、翌日のUmeåのコンサートは、スウェーデン放送のライブ中継だったのですが、マッツ・オーベリのソロの途中で、その時の会話を再生スピードを少し速くして再生し使って居たのを覚えて居ます。(笑)

マッツ・オーベリに云わせると、悪夢というのは画像では無くて音の悪い状態なんだそうです。
世の中、凄い人がいるモノです!
マッツ・オーベリは天才です。
http://www.youtube.com/results?search_query=Mats+Morgan+Band
スウェーデンの森
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by yasuhito_mori | 2010-08-30 05:51 | 録音

Nilento Studio

Nilento Studio
Nilento Studio posted by (C)スウェーデンの森

先週の火曜日にロニー・ヨハンソン・トリオ&オーベ・インゲマールションの録音を行いました。録音はイェーテボリの郊外に在るNilento Studioというスタジオです。
これまで何回か、このブログにも写真を掲載させて頂きましたが、今回は、このスタジオのオーナーでエンジニアのLars Nilssonと奥様のJennyをご紹介します。
隣が牧場だったりして馬が見えたり、・・・・なかなか面白いスタジオです。
Hästgård
Hästgård posted by (C)スウェーデンの森
ラーシュとジェニーは二人とも同じ音楽高校を卒業しイェーテボリの音大を卒業しています。
ジェニーは声楽科でラーシュはトランペット科!
ラーシュは音大在学中にイェーテボリ・ブラスバンドのメンバーとして日本公演にも参加しています。
ゲストはニルス・ラングレンだったそうです。
Jenny & Nils
Jenny & Nils posted by (C)スウェーデンの森

録音と云えば、前回の帰国では、”TRIO'"の新ライブ録音を行いました。その時は、セイゲン・小野さんに撮って頂きました。セイゲンさんも音楽家で、曲は書くし演奏もする方ですが、このラーシュもトランペットを吹いています。クラッシックですが・・・。

こういうミュージシャンでもある録音エンジニアの耳というのは、なかなか演奏家にとってのプラスとなります。
ボーヒュスレーン・ビッグバンドの録音でもNilento Studioを使っていますが、何と云ってもビッグバンドのスコアを読みながら、3番のトロンボーン奏者の音程が低いとか高いとか云えるって凄いです!

奥さんのジェニーが、事務的な事をいろいろとやって、文字通り、二人三脚の二人です。

そもそもラーシュの兄さんがクラッシックのトロンボーン奏者だったのですが、ニルトンという名称の譜面台を作り、今では北欧や欧州は元より、米国でも有名な譜面台メーカーとなりました。
軽くてハンディーな譜面台なんです。

さて、その兄貴がこの農家を改造し、工場にしていたのですが、その敷地で古い大きな建物が有り、そこにラーシュがスタジオを作ったのです。
Steinway D
Steinway D posted by (C)スウェーデンの森
それまでラーシュは自己のスタジオが無かったので、モバイルで録音していました。が、数年前に完成したスタジオには、SteinwayのD型のピアノから、いろいろな楽器も揃えて、北欧でも内容の濃いスタジオとして定評を得るようになっています。
仕事も早い!今回の録音は、昨年、イェーテボリ音大を退官したピアニスト・ロニー・ヨハンソンのトリオと、サックス奏者のオーベ・インゲマールションの録音でした。
6月22日、23日、24日と3日間スタジオを予約して、結局、22日だけで全て1テイクで全9曲を録音しました。前回のボーヒュスレーン・ビッグバンドの録音も2日間で20曲録音しました。

Monitorbild
Monitorbild posted by (C)スウェーデンの森

Mic för bas
Mic för bas posted by (C)スウェーデンの森

今回の特にサックスとベースの音は、最高です。
9月9日にリリースする予定ですから、是非、聴いて見て下さい。
CDのタイトルは「Permanent Vacation」
ロニー・ヨハンソン(Piano)
オーベ・インゲマールション(T.Sax)
ライモンド・カールソン(Drums)
森 泰人(Bass)

日本のさがゆきさんと林 政樹さんのデュオ”Kokopelli”も数年前にこのスタジオで録音しているし、ドイツのACTも数多くの録音をしています。

下記のサイトに写真を投稿しておきました。

http://photozou.jp/photo/slideshow/627099/1860746
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by yasuhito_mori | 2010-07-02 20:54 | 録音

ボーヒュスレーン・ビッグバンド & Steve Swallow

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9月10日、11日、12日の三日間、イェーテボリのNilento Studioでボーヒュスレーン・ビッグバンドとSteve Swallowの録音が行われ、無事に終了しました。
全てSteve Swallowのオリジナルばかりです。
Steveの初期の作品、Eiderdownの一曲のみ、BBBのベーストロンボーン奏者でアレンジャーのニクラス・リードの編曲ですが、他の9作品は、全てSteve Swallowの書き下ろし。
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彼は全部の曲を演奏したのではないのですが、3曲のみ演奏しました。
彼の弾く音は、一音一音が選び抜かれた音ばかりで、タイミングといい、フレージングと云い、さすがでした。
今回、Steveと演奏している時に、ふっと、ギターの御大・高柳昌行さんと一緒に演奏をさせて頂いた頃を想い出していました。オクタバイザーを使用した高柳さんも、一音一音にもの凄い重みがありました。
Steveの楽曲は、何とも云えない魅力があります。
上手く表現できませんが、とてもセクシーな感じがします。
クレッシェンドやディクレッシェンドを効果的に使い、彼独特のコードとメロディーで、見事に自分自身の音空間を創り出しています。
このCD作品、どこから何時発売になるか知りませんが、是非、聴いて頂きたい作品です。
ちなみにドラムスはAnders Kjellberg、ピアノはTommy Kotterでした。
先週土曜日のNefertitiのライブは、素晴らしいライブでした!!!
スウェーデンの森

• BOHUSLÄN BIG BAND

Johan Borgström
Joakim Rolandsson
Ove Ingemarsson / Fredrik Lindborg
Mikael Karlsson
Alberto Pinton


Lennart Grahn
Samuel Olsson
Jan Eliasson
Staffan Svensson


Björn Samuelsson
Christer Olofsson
Karin Hammar
Niclas Rydh


Tommy Kotter – piano
Yasuhito Mori – bass
Anders Kjellberg – drums
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by yasuhito_mori | 2007-09-14 19:14 | 録音